キャリアを重ねても、3Dキャラモデラーとして制作に没頭できる。クリエイティブの最前線で働ける環境

「最上の、切なさを。」をテーマに、キャラクターの感情表現にこだわる『ヘブンバーンズレッド』(以下、『ヘブバン』)の制作チーム。Keyとライトフライヤースタジオの協業プロジェクトとして、原案・メインシナリオの麻枝 准さんや、キャラクターデザインのゆーげんさんをはじめ、たくさんのプロフェッショナルが感動体験の創出に向け力を合わせますが、3Dキャラモデラーも重要な役割の一つです。

平面で描かれたキャラクターを3Dに立ち上げ、ゲームの世界に送り出す3Dキャラモデラー。専門的なスキルが求められる一方で、キャリアを重ねるごとに自ら手を動かして制作する時間が減ることにジレンマを抱えるクリエイターもいます。

ライトフライヤースタジオは3Dキャラモデラーにとってどんな制作環境なのか。今回は、『ヘブバン』の3Dキャラモデラーを務めるメンバーにインタビュー。現場のリアルについて話してもらいました。

保坂
ライトフライヤースタジオ本部 Art部 Art2グループ Art3チーム

ゲームメーカーや制作会社にて約20年、ゲームキャラクターの3Dモデル制作を経験。2022年8月WFSへ入社し、現在はライトフライヤースタジオのArt部にて『ヘブバン』の3Dキャラモデルを担当。

求めていた、制作に没頭できる職場

── 3Dキャラクターモデラーの業務内容を教えてください。

保坂3Dキャラクターモデラーは、ゲームに登場するキャラクターやキャラクターの持つ武器・小物を3DCGソフトを使用し立体化する仕事です。 キャラクターデザインのゆーげんさんや、小物をデザインするイラストレーターの方が2Dで描いたものをもとに、3Dの物体として形作ります。

私が主に行なっている業務としては、自分で手を動かしてつくる業務(内製作業)と、外部パートナー様の3Dモデラーの方につくってもらうための依頼やクオリティをチェックする管理業務です。

制作の流れとしては毎月ざっくりとルーティンがあります。月初は外部パートナー様への依頼関連の業務が多く、依頼したものが返ってくる月末は、クオリティチェックや修正対応業務がメインです。自分の制作業務はその合間に進めます。

── 内製業務と管理業務はそれぞれの業務の割合としてはどちらの方が多いのでしょうか?

保坂かけている時間としては、内製の方がちょっと多いくらいです。

── 保坂さん的に、内製業務と管理業務のバランスはどのくらいが理想なのでしょうか?

保坂今のバランスがちょうど良いと思っています。

これまで長年3Dモデル制作に携わってきましたが、キャリアを重ねるにつれて、管理業務がメインになり、自分自身で制作する時間が少なくなっていきました。

ただ、もともと自分で手を動かすのが好きでしたし、制作を続けないと感覚が鈍ると感じていて…。「このままで良いのかな」と悩んだこともありました。

今も管理業務はありますが、私自身が手掛けていきたい業務内容の希望も重視してもらえています。おかげで、自分の制作時間もしっかり確保できているのがありがたいです。人のつくった3Dモデルを見ることで「なるほど、次は私もこういう感じでつくってみよう」と勉強になるので、自分のスキル向上にも繋がると感じています。

「こだわり」をとことん追求できる内製体制

── 内製と外部パートナー様へのご依頼の使い分けについて、部署としての方針はありますか?

保坂基本的には内製がメインになります。
ただヘブンバーンズレッドほどの物量となりますと、どうしても社内だけでは完結できないタイミングが出てきてしまいます。そういったときにパートナー様の力をお借りするという形を取っています。

── なぜ内製がメインなのでしょうか?

保坂ゲーム制作は、自分で良いものができたと思っていても、実際に動かしてみると「もっとこうしたい」と、こだわりたいポイントが出てきます。そういった細かいこだわりを実現するためには、3Dアニメーターやテクニカルアーティストなど、社内のスペシャリストと密度の高い連携が必要になってきます。

一方パートナー様には、安心してクオリティアップに集中していただけるよう、なるべく仕様の確定したものをお願いすることにしています。常に新しい驚きを届けたいという私たちの想いもあって、社内で連携しながら仕様を確定していくことも多く、どうしても内製の割合が多くなってしまいますね。

── 保坂さんが自身で制作する際に心がけていることはなんですか?

保坂自分が手がけるキャラクターや衣装について、しっかり理解をすることです。

とくに普段からデザイナー、3Dアニメーター、プランナーとは、よくコミュニケーションを取って「どんな想いでこのデザインになっているのか」を一度理解してから制作に入るようにしています。

例えば『ヘブバン』の人気キャラクターの一人である朝倉可憐の衣装について、デフォルト衣装では背中にアップリケがついていますが、スーツ衣装ではジャケットを羽織っているため見えないだろうと思いつけていませんでした。

しかし、この子のキャラクター性として必要だから付けて欲しいと依頼がありました。見せるか見せないか決まっていない時だったのですが、のちにスキル演出で見える事になりました。
アップリケが見えることでより朝倉可憐のキャラクターが際立ちますし、今思えば絶対に必要なものだと感じました。

保坂まだまだキャラクターへの理解を深めなければと感じましたし、普段からチーム内で密にコミュニケーションを取りながら制作を進めていることで、お客様に確実なものをお届けできています。

理想の制作環境を、自分自身でつくれる

── ライトフライヤースタジオの制作環境で魅力に感じている部分を教えてください。

保坂制作に集中できる環境が揃っている点です。

ライトフライヤースタジオに入って、最初にびっくりしたことは、ミーティングの数が少ないことでした。必要最低限のミーティングだけしか入っていなくて、基本的なコミュニケーションはチャットで完結するようになっていました。

おかげで週に2日は、朝の全社定例以外はミーティングのない日をつくれていて、私はその2日を「作業をめちゃくちゃする日」と決めています。

── そんなにミーティングが少なくて支障はないのでしょうか?

保坂今のところ問題はありません。

むしろ、チャットでのやり取りがメインだと「今まさにつくっているもの」について、タイムラグなく質問や確認ができて、スムーズに制作が進められるようになりました。ミーティングでの時間拘束が少ない分、制作物についていろんな職種の方からチャットで意見をいただけるので、それもクオリティアップに役立っています。

チャットはやりとりが文字として残るので、後から振り返るのにも便利です。つくっている最中にスレッドを見て「こういう意見もあったな」「こういうところも拾いたいな」とクオリティを高めるためのヒントにしています。

── 今の業務や制作体制は、保坂さん的には理想に近いのでしょうか?

保坂そうですね。ただ、最初から理想的だったというよりはマネージャーとの1on1を重ねて、相談しながら徐々に理想に近づいていった感じです。

他の会社でも1on1はありましたが、そこで話した内容が普段の業務に反映されることは稀でした。ライトフライヤースタジオでは、軽い世間話から職場環境への意見まで気兼ねなく話ができて、話し合った内容が少しずつ、実際の現場に反映される実感があります。

── 社内にはどんな雰囲気がありますか?

保坂メンバー一人ひとりの熱量が高く、誰もが自分の仕事にしっかりと向き合っていると感じます。

「チームで最高のゲームづくりをする」という文化があるので、 私が何か細かい部分で迷ったとき、 意見を求めると色々な人からすぐに反応がもらえます。自分の担当業務以外であっても、少しでも良くなるならと協力してくれる人が多いです。

自己満足では終わらない、制作への情熱を持った人と一緒に働きたい

── 最後に、どんな人と働きたいかを教えてください。

保坂自分の手がけるキャラクターに愛を持ち「この子をもっとよく見せるためにどうしたら良いか」と常に考えられる方ですかね。

── ライトフライヤースタジオで3Dキャラモデラーとして活躍するのは、どんな方なのでしょうか?

保坂向上心のある方が活躍しやすいのではと思います。

例えば、3Dモデリング用のソフトウェアを常にチェックして、新しい製品がリリースされればすぐに使ってみるような人はスキルが上がりやすく、そのぶん評価もされると思います。また、一緒に働くメンバーの意見を聞いたり、人がつくったものを見て自分も真似してみようと手を動かせるような人も、どんどんできることが増え、活躍の場面も広がるのではないでしょうか。

ただし、制作への情熱が自己満足で終わってしまわないように注意が必要です。つくっている途中で、すごくよく見えるモデルもゲームを遊んでくれる人が見る状態でよく見えなければ何の意味もありません。

私自身、ゲームを遊んでくれる方たちに自分のつくったものがどう見られているのかは、とても気にしていて、ヘブバン情報局という定期的に行っている生放送でのコメントだったり、SNSで話題にしてもらえると本当に嬉しく思います。自己満足ではなく相手に喜んでもらえるか、それが仕事として取り組む醍醐味だと感じています。

自分のつくるものに情熱を持ち、今よりもさらにレベルアップしたいと考えている方は、ぜひライトフライヤースタジオで一緒に働けると嬉しいです。

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